豚マメ、つまり豚の腎臓の下処理方法を紹介します。豚マメはかなりにおいがきついですが、正しい下処理をすればおいしく食べられます。
海外でもモツが食べたい
モツが大好きな私は、フィンランドでもあれこれ試して食べています。例えば、中東マーケットで買ったギアラや、アジアンマーケットで買った豚の大腸&小腸など。
クセがなくて栄養満点
まず、豚マメの味と食感を確認しましょう。豚マメは、レバーに似た食感です。ですが、レバーよりは少し固めで、肉のような弾力もあります。そして、豚マメ自体にさほど強い味はありません。クセがなく、食べやすいというのが率直な感想です。
ビタミン豊富
また、栄養面ではタンパク質が多く、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。ただし、脂肪もそれなりに含まれます。ですが、毎日大量に食べるような食材ではありませんし、さほど心配する必要はないでしょう。
豚マメ=腎臓はくさい
さて、次に生の豚マメを確認しましょう。
私の住んでいるフィンランドでは、1つ200gほどのものが2つ入りで売られています。
表面に切れ込みが入っていたので、軽く血抜きされているのでしょう。この状態では、あまりくさくありません。
中の尿線がくさい
次に、豚マメを半分に切ってみます。中央に見える白っぽい部分は尿線です。豚の腎臓は人間のものとよく似ているらしく、学生の頃の生物の教科書を思い出しました。
そして、この尿線がとてもくさい!他のモツの臭さとはまた違う臭さです。たとえるならば、養豚場。本当に食べられるのか少し不安になりますが、大丈夫です。臭みを抜くのはとっても簡単。早速下処理方法を確認します・
豚マメの下処理方法
それでは、豚マメの下処理の方法を丁寧に確認します。
豚マメを開く
まずは、豚マメを開いて、真ん中の尿線を取り除きやすくします。いろいろな方法を試した結果、図のように8等分にするのが一番簡単でした。
尿線を取り除く
次に、包丁を使って尿線を取り除きます。写真のように、取り除く部分を右側に向けて置き、包丁を入れると簡単です。この方法だと、食べられる部分を最大限に残して、尿線を取り除くことができます。
もしも、においがとても気になる場合は、白い部分をできるだけしっかり取り除いたほうがいいです。多少残っていても問題ないのですが、やはりにおいの大元は尿線です。そして、この後下茹でする時に灰汁が出てくるのもこの部分です。
水で洗う
次に、尿線を取り除いた豚マメを水で洗います。
最初は水がかなり濁ります。数回水を取り替えて洗ってください。
牛乳につける
いよいよ臭みを取ります。ボウルに豚マメを入れ、牛乳をひたひたに注ぎます。このまま、30分待ちます。もしも室温が高い場合は、冷蔵庫に入れてください。
水で洗う
牛乳につけた豚マメを取り出し、水でよく洗います。水で洗った後、においを確認してみてください。かなり弱くなっているはずです。完全に取り除くことはできませんが、かなりマシになったな、というレベルであればこれで大丈夫です。もしも、まだにおいが気になる場合は、もう一度牛乳につけてください。
茹でる
最後に下茹でです。大きな鍋にお湯をたっぷり沸かします。豚マメを入れたら中火にし、数分間茹でてください。かなりの量の灰汁が出てきます。
私は当初、炒め物にする場合は下茹ではいらないのでは?と思っていましたが、この灰汁の量をみて考えを改めました。数分でいいので、下茹でしましょう。
水で洗う
最後に、茹でた豚マメを水洗いします。特に、尿線を取り除いた部分に灰汁がびっしりとついているので、丁寧に洗い流します。
以上で豚の腎臓、豚マメの下処理が完了です。
下処理後の重量は約半分
今回は、380g程度の豚マメを使用しました。そして、処理後の重さは174g。約半分の重量になりました。
煮込み、炒め物に
下処理が終わった豚マメは、そのまま料理に使うことができます。少し手間がかかりますが、豚マメをたまねぎとショウガと一緒に甘辛く煮込むと最高においしいです。
レシピ
豚マメ・豚の腎臓の下処理・下ごしらえ 臭いをとる方法
- 豚マメ 1 個
- 水
- まな板
- 包丁
- ボウル
- レシピ上部の記事も参考にしてください。
- 写真のように、豚マメを8個に切り分ける。
- 写真のように、取り除く部分を右側に向けて置き、包丁を入れて、白い尿線を取り除く。
- 多少白い部分が残っていても問題ないが、においが気になる場合はしっかり取り除く。
- 水でしっかり洗う。
- ボウルに豚マメを入れ、牛乳をひたひたに注ぐ。
- 冷蔵庫に入れて30分待ち、臭みを抜く。
- 牛乳から取り出し、水で洗う。
- においを確認し、かなり弱くなっていればOK。もしもまだ気になる場合は、もう一度牛乳につける。
- 大きな鍋にお湯をたっぷり沸かす。
- 豚マメを入れたら中火にし、数分間茹でる。
- 茹でた豚マメを水洗いする。特に、尿線を取り除いた部分に灰汁がびっしりとついているので、丁寧に洗い流す。
- 下処理完了。適当な大きさに切って、煮物や炒め物に使えます。