おいしいとはどういうこと?美味しい=味の組み合わせ

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おいしいものが食べたい!毎日思っているけれど、そもそも、おいしいって何でしょう?美味しいって、どういうことでしょう?

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日本は美味しいものにあふれていた

美味しい食べ物は、日々の生活に不可欠です。日本に住んでいると、いろんな食材が簡単に手に入るし、お惣菜やレストランのご飯もおいしいです。美味しいものが手に入らなくて困った!という経験は、正直ありません。

所変われば品変わる

わたしはフィンランドが好きです。ですが、食べ物の美味しさにはあまり満足していません。まず、当然ですが、日本で手に入る食材、特に野菜や魚介類ががなかなか見つかりません。それに、外食しようとしてもお値段が高く、でも味はその割に美味しくないなぁ、といったような感じです。

美味しい食べ物が食べたい。でも、そもそもおいしいって何でしょう。

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「おいしい」を作る要素

おいしさにはいろいろな要素があります。一人で食べるより、気の置けない友人と食べたほうがおいしい。冷めたステーキより、焼きたてのステーキのほうがおいしい。しけたポテトチップより開けたてパリパリ、など、挙げたらきりがありません。ここでは、シンプルに味だけに注目して。

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「おいしい味」を考える

それでは、いろいろな食品を例に挙げながら、それぞれの美味しいを探っていきましょう。

チョコレート

おいしいの代表格、といえばチョコレート。

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一番に感じるのは甘味ですが、苦味もあります。図で表すとこのようになるでしょう。色の濃さはその味の強さを表しています。

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お味噌汁

日本の食卓の定番、といえばお味噌汁。

味噌汁には味噌を使います。味は塩味とうま味。お出汁にもうま味が含まれています。

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サーモンスープ

一方、フィンランドの食卓の定番といえばサーモンスープです。フィンランド料理のお店なら必ずメニューにあるし、スーパーではレンジで温めるだけのものや、冷凍のものも売られています。

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その名の通り、サーモンの入ったクリームスープですが、そのお味は塩味。一緒に入っているじゃがいもやにんじんからほのかに甘味が感じられます。

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いちご

フィンランドではベリー類がたくさん採れます。夏になるといたるところで売られている新鮮ないちご。程よい甘味と酸味で、日本のものとはまた違った美味しさです。

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味が混ざると「おいしい」

いろいろな美味しい食べ物についてみてきました。すると、一般的においしい、と言われるものは、2つ以上の味が混ざっていることに気づきます。

日本語には、あまじょっぱい、甘酸っぱい、という言葉があります。そして、この話を踏まえると、どれもすべておいしい味を表しています。

絶対においしい味?

しかし、理論上おいしいものでも、それをおいしいと感じるかどうかは人それぞれです。私がフィンランド人にお味噌汁を提供したところ、おいしいと感じる人、そうでない人と半々くらいでした。

おいしいと感じた人は、発酵食品に馴染みがあったり、もともとアジア料理が好きだったりと、お味噌汁をおいしいと感じるための味覚が育っている人たちでした。

いろいろな味のものに触れ、興味を持つことで、味覚は育ちます。よく味わって食べ、食べながら、どんな味がするかを考えることで味覚は鍛えられるのです。

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フィンランドの「おいしい?」

最後に、フィンランドが世界に誇る「美味しい食べ物」といえばこれです。

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日本では、世界一まずいキャンディー?などと言われているサルミアッキです。

サルミアッキとは

サルミアッキとは、リコリス(甘草)と塩化アンモニウムNH4Clの粉末で味付けしたお菓子です。リコリスは、液体風邪薬に含まれていたりと、日本では漢方として知られていますが、お菓子としてはあまりなじみがありません。甘草と書くくらいなのでとても甘いのですが、「薬の味」と感じる人が多いと思います。

塩化アンモニウムは、高校化学の酸塩基の分野で定番の実験があります。「塩酸の入った容器の上に、アンモニア水溶液をつけたガラス棒をかざすと、白煙が発生する」、この白煙こそ、塩化アンモニウムです。どんな味なのかというと、アンモニウムイオンの苦味と、塩化物イオンの塩味で、苦しょっぱい、日本人にはなじみのない味です。

さて、このサルミアッキの味をグラフであらわすとこうなります。

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リコリス由来の強烈な甘みに、塩化アンモニウム由来の塩味と苦味が混ざっています。そう、「複数の味が混ざっている」ので、サルミアッキはおいしいんです、理論上は。

おいしさについては、こちらの本を参考にしました。味に関して疑問に思ったときは、真っ先にこの本を調べる、わたしの愛読書です。