だしの素はインスタントだし汁 だしの素の使い方と代用

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だしの素を一言で表すと、美味しく味付けされたインスタントのだし汁です。だし汁を作るときだけでなく、料理にも便利。今回は、だしの素の使い方や分量、代用、味の素との違いをまとめました。

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だしの素=インスタントだし汁

だしの素にはいろいろな種類があり、例えば味の素株式会社からはほんだしという名前で発売されています。当然、商品によって成分が異なります。ここではうま味調味料の味の素と比較しやすくするために、味の素の「ほんだし」についてみていきましょう。

ほんだしの成分表示

原材料名
食塩(国内製造)、砂糖類(砂糖、乳糖)、風味原料(かつおぶし粉末、かつおエキス)、酵母エキス、酵母エキス発酵調味料/調味料(アミノ酸等)

https://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=hondashi

原材料名は、使われている量が多い順番に書かれています。つまり、だしの素は、食塩と砂糖が多く、うま味成分自体はそれほど多くないということが分かります。これを見ても、味の素を入れすぎると料理がまずくなる、ということが分かります。

また、食塩と砂糖が含まれていることからも、だしの素をお湯に溶かしても、だし汁とは違うものができるということが分かります。だし汁、だしの素、味の素で味噌汁を作る実験でも触れましたが、だしの素はお湯に溶かしただけで、美味しく味付けされただし汁になります。だし汁の代わりにだしの素を使うと、知らない間に塩分や糖分を摂取することになるので気を付けてください。

つまり「だしの素は美味しく味付けされたインスタントのだし汁」ということです。

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だしの素と味の素は違う

そして、成分表示からもわかるように、だしの素には食塩、砂糖など様々な材料が含まれています。

一方、味の素はL-グルタミン酸ナトリウムという物質です。これは、食塩や砂糖と同じように、一つの化学式であらわされる、純粋な物質です。さらに、だしの素の成分に書かれている「アミノ酸」の一部は、このL-グルタミン酸ナトリウム、味の素です。

つまり、だしの素と味の素は全く違う調味料なのです。だしの素には味の素がほんの少しだけ含まれます。味の素の成分や使い方はこちらの記事にまとめてあります。

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だしの素の使い方

そして、だしの素をどれだけ入れればいいかは、各製品に記載されています。

  • 味の素 ほんだし : 水150mLに1g(小さじ1/3)
  • シマヤ だしの素 : 水150mLに1g(1/4小さじ)

たとえば、味噌汁一杯分、と表されることも多いです。その場合は基本的に150mL程度と思って大丈夫でしょう。そして、製品によって小さじ1あたりの重さは変わりますが、水150mLに小さじ1/3-1/4でだし汁ができる、と覚えておけば問題ありません。

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だしの素の代用

また、だしの素は、インスタントのだし汁として使うだけでなく、いろいろなレシピで味付け、風味付けに使われています。それでは、だしの素がない時は何で代用すればいいのでしょうか。

だしの素の割合

だしの素の代用を考えるには、まず、だしの素の原材料がどのような割合で含まれているのかを考える必要があります。

原材料名
食塩(国内製造)、砂糖類(砂糖、乳糖)、風味原料(かつおぶし粉末、かつおエキス)、酵母エキス、酵母エキス発酵調味料/調味料(アミノ酸等)

栄養成分表示
栄養成分表示(みそ汁1杯分(1g)当たり)
エネルギー:2.4kcal、たんぱく質:0.27g、脂質:0~0.01g、炭水化物:0.30g、食塩相当量:0.40g、カリウム:2.0mg、リン:2.6mg、ヨウ素:0mg

https://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=hondashi

ここでは、だしの素の原材料を食塩、砂糖、鰹節として考えます。

まず、食塩相当量から、だしの素1gに含まれる食塩の量を0.4gとします。

次に、炭水化物が0.3gであること、食塩と鰹節には炭水化物はほぼ含まれないことから、砂糖を0.3gとし、残りの0.3gを鰹節とします。この過程で栄養成分の計算をすると、ほぼ同じような値になります。

つまり、だしの素1gあたり、食塩0.4g、砂糖0.3g、鰹節0.3gが含まれる、といえます。

かつおぶし

だしの素をかつおぶしで代用するためには、食塩と砂糖を加える必要があります。だしの素1gあたり、食塩0.4g、砂糖0.3g、鰹節0.3gが含まれます。おおざっぱに考えると、だしの素の分量の1/3ずつ、食塩、砂糖、鰹節を加えればいいということです。

鶏がらスープの素

原材料名
食塩(国内製造、タイ製造)、デキストリン、チキンエキス、鶏油、野菜エキス、こしょう、たん白加水分解物、酵母エキス/調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、乳化剤

https://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=marudorigara_1

原材料を見ると、砂糖と鰹節が含まれず、チキンや野菜の風味が含まれることが分かります。つまり、かなり成分が異なることから、鶏がらスープの素はだしの素の代用には向かないでしょう。

コンソメ

原材料名
食塩(国内製造)、乳糖、砂糖、食用加工油脂、野菜・肉エキス(はくさいエキス、チキンエキス、酵母エキス発酵調味料、ビーフエキス、食用油脂)、香辛料、野菜エキス、しょうゆ、果糖、酵母エキス/調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、酸味料、(一部に小麦・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉を含む)

https://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=consomme_1

原材料を見ると、食塩が最も多く、次に砂糖が多いのはだしの素と同じです。鰹節は含まれず、野菜、肉の香りが足されています。例えば、炒め物の味付けの一部として使う、などの場合は、コンソメは十分にだしの素の代用になるでしょう。その場合は、だしの素と同量入れれば大丈夫です。

めんつゆ

原材料名
しょうゆ(小麦・大豆を含む、国内製造)、ぶどう糖果糖液糖、食塩、砂糖、かつおぶしエキス、ふし(かつお、そうだかつお)、たん白加水分解物、醸造酢、魚介エキス、酵母エキス、デキストリン / 調味料(アミノ酸等)、アルコール

https://www.yamaki.co.jp/catalog/products/index.php?id=56

めんつゆとだしの素の大きな違いは、しょうゆが含まれているということです。例えば、スープの味付けとしてしょうゆとだしの素を使う場合、めんつゆで代用できるでしょう。

味の素

味の素とだしの素は全く違う調味料なので、代用には向きません。

海外での代用

海外生活で困るのが、だしの素がなかなか買えず、高価であるということです。いろいろな代用方法を見てみると、コンソメで代用できる部分もありそうです。

ですが、やはり和風のだしの風味というのは、和食を作るうえで必ず必要になってきます。鰹節で代用するよりも、日本に行ったときにだしの素を大きなパックで買ったり、少し高価でもアジアンマーケットで買ったりする方が、かなり現実的で経済的でしょう。

逆に、だしの素さえあればいろいろな調味料が代用できます。

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便利なだしの素

だしの素についていろいろ考えた結果、だしの素はなくてはならない調味料だということが分かりました。だしの素は万能です。

この記事の一部は、「おいしさ」の科学を参考にして書きました。味に関して疑問に思ったときは、真っ先にこの本を調べる、わたしの愛読書です。興味のある方はぜひ読んでみてください。