甘い豆は日本の文化だ!海外でもあんこが食べたい!というかあんこが作りたい!海外であんこを作るために、小豆からバタービーンズ、水煮の豆と、あれこれ試作して、いろいろなレシピを作りました。
フィンランド人vsあんこ
豆を甘く煮るというのは、フィンランド人にはなじみのない調理法のようで、説明すると必ず「豆が甘いの?」と聞き返されます。豆はしょっぱい食事に使う材料で、なぜデザートにしたのか?と疑問に思うようです。でもあなたたち、フィンランド人はお米を甘くして、ベリーやチョコレートと食べるじゃない、日本ではやらないよ、というと一応納得してもらえるし、実際にあんこを食べてもらうと、反応はさほど悪くありません。
豆の種類を確認
日本で使っている豆が、英語やフィンランド語で何と呼ばれているのか、こちらの記事にまとめました。
豆から作ろう美味しいあんこ
一番スタンダードな小豆あん
さて、あんこといえば小豆あん。市販のあんこが甘すぎて苦手な私は、日本にいた時からあんこを炊いていたので、豆さえ見つければこちらのものです。ちなみに、自分で作っても、そんなにたくさんは食べません。ただただ、あんこを炊くのが大好きなだけです。
まずは小豆探しから。大型スーパーマーケットを探しても見つからなかったので、アジアンマーケットを訪問し、ADUKIPAVUTという名前で売られている小豆を発見しました。ちなみに以前は、フィンランド全土に展開する自然食品の量り売り店でも購入できたのですが、残念ながら潰れてしまいました。
家に帰ってさっそく調理します。いつも通りの調理方法で、つつがなく小豆あんを手に入れました。フィンランドのクリスマスの定番、Joulutorttuにあんこを使ったら、フィンランド人に好評でした。ひとつ言わなくてはいけないのは、全員、完全にできあがっていたということです。
次は白あんが欲しい
さて、小豆あんを攻略した次は白あんが食べたい、というよりは、白あんを作りたい。
白あんの材料は白いんげん豆ということで、乾燥した状態のものを探しましたが、スーパーマーケットでもアジアンマーケットでも見つかりません。ここであきらめるわけにはいかないので、同じ白い豆だから大丈夫だろうというとても大胆な判断で、バタービーンズを購入しました。後から分かったことですが、バタービーンズはいんげん豆の仲間だそうで、大胆な判断が吉と出たわけです、今回は。
家に帰ってバタービーンズを一晩水につけて、調理開始。バタービーンズの正確な吸水率(戻し率)は知らないのですが、他の豆と大差ないとすると、2.5-3倍程度でしょうか。ただ、バタービーンズは豆が大きいので、水が減ったときに水面から出やすいです。水は十分に入れてください。
白あんが欲しかった理由は、チョコレート味のパンと合わせたかったから。フィンランドのLaskiaispullaを和風でアレンジしました。
白あんができれば、抹茶あんも簡単
白あんに抹茶を入れる、それだけで抹茶あんになります。幸いにも抹茶はある程度市民権を得ていて、大型スーパーに行けば購入できます。もちろん、お値段はお高めです。
あんこ、白あん、抹茶あんの三つの中では、抹茶あんがダントツで好きな私は、抹茶あんをそのままおやつにしました。ちなみにこの抹茶あんもLaskiaispullaにしました。
水煮の豆でも美味しいあんこ
水煮ブラックビーンズで小豆あん?
バタービーンズで白あんを作って大満足な私は、より簡単にあんこを作りたいと考えました。そういえば、スーパーマーケットではいろんな種類の水煮の豆が売られている。水煮の豆であんこを作ったら、手軽にあんこができるのでは?もしかしたら、ブラックビーンズが小豆の代用になるかも?とまた大胆な判断をします。
さっそく水煮のブラックビーンズの原材料を確認すると、ブラックビーンズと塩。塩はいらないのですが、あんこは塩で甘味を引き立てるし、少し入ってる程度なら問題ありません。味見をして、ほぼ塩味を感じないことを確認し、濾して、煮詰めて、あんこにしました。
出来上がったあんこは、見た目はほぼ小豆あんのこしあんでした。これは大発見かもしれない、と食べてみたところ、味は完全に白あんです。小豆あんと思って食べた私の頭は大混乱。つまるところ、小豆あんに必要なのは色ではなくて、あの小豆独特の風味だということを再確認したわけです。わかりきっていることも、試してみると体験とともに理解することができるわけです。
ちなみに、粒あんを再現すべく、皮を取り除かずにフードプロセッサーにかけたあんこも作りましたが、いまいちでした。そもそも味が小豆あんとは違いますし、何がなんやら、です。
水煮ネイビービーンズで白あん
さて、ブラックビーンズのあんこは残念ながら不発に終わったわけですが、スーパーでは、ブラックビーンズの隣には水煮のVOIPAVUT、つまり白い豆が売られていました。ブラックビーンズの味が白あんになるなら、ホワイトビーンズを使ったら完全に白あんになるのでは?調べてみると、フィンランド語で白い豆として売られているこの豆は白いんげん豆。つまり、まさに白あんの材料です。
回り道もしたけれど、巡り合えたね白いんげん豆。ちなみにこの白いんげん豆、英語ではNavy beansというそうです。ホワイトビーンズではありません。何はともあれ、この水煮の白いんげん豆で白あんを作りました。
見た目は白あん、そしてなんと、味も白あんです。バタービーンズも白あんの味だったけど、こちらもしっかり白あんの味。バタービーンズを水に浸して、一晩おいて、のんびり茹でるところから始まり、やっと本来の白あんにたどり着きました。ちなみに、濾す手間を省くためにフードプロセッサーでも作ってみました。私が感じたのは、こしあんは滑らかな舌触りが大切なので、丁寧に濾す手順は、いくら手間であっても省けないというところです。
水煮グリーンピースでうぐいすあん
ここまでくると、いろんなあんこを作りたいという気持ちだけで動いている私。いろいろなあんこの種類と、原材料の豆を調べてひたすらあんこを作ります。うぐいすあんの原材料がグリーンピースだって、ご存じでしたか?
実は、料理が好きな割に味には保守的で食わず嫌いが多く、うぐいすあんを食べたことがありませんでした。ですが、自分で作ったうぐいすあんは最高。あんこの中で一番好きかもしれません。
手作りあんこで手作りあんパン
さて、大量に生産されたあんこたち。パンを作りたかったのであんパンにしました。簡単そうに見えるあんパン、実はあんこをきれいに包むのが大変難しいので、簡単にできて見栄えのする成形を紹介しています。
海外でも手軽にあんこ




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